関西桜友会 平成30年5月度 二木会開催報告

平成30年5月度の二木会を次の通り開催しましたので報告致します。

1.日時    平成30年5月10日(木) 18時30分~20時40分
2.テーマ  「競争戦略の立案・実施の勘所-「誰に」、「何を」、「どのように」売るか?」
3.講師   吉村典久氏(平成3年大経営卒) 神戸大学大学院経営学研究科 博士(経営学)
                       和歌山大学経済学部長を経て、現在は、大阪市立大学大学院 教授 (和歌山大学名誉教授)
4.出席者 25名

(講話の要旨)
講演では、企業の経営戦略の要諦とビジネスモデルの構築のあり方について、お話し頂きました。
経営戦略と言えない経営指針としては、①売上目標を「単に一兆円」などと提示するもの②新規事業本部の立ち上げなど組織いじり③企業の経営環境及び資源の分析に終始すること④検討委員会の増殖や人材育成プログラムの提案などが挙げられる。戦略立案に際しては多様なアプローチからの検討が必要である。アプローチには例えば、ポジショニングやゲームと呼ばれるアプローチや、5~10年後に必要となる資源の蓄積に繋がる学習アプローチなどがある。

事業コンセプトの構築に際しては、人・モノ・金・情報を6W1Hにあるように誰に(顧客)、何を(価値)、いかに(仕組み)の観点から組み合わせることが要諦である。例えば、テレビ上市後のハリウッドの映画戦略やフィットネスジムに置かれたベンチ等の設置など、自らの商品・サービスが提供する「価値」をうまく捉えての事例にはことかかない。パナソニックの”B to B”ビジネスは「誰に」、つまり「客を選ぶ」ことをうまくなし遂げた事例である。

ビジネスモデルの構築に際しては、ゼロから構築する方法よりも、同業他社または異業種からヒントを得てベンチマークすることが求められる。ジレットの替え刃、コダックのフィルム、プリンターの消耗品、こうしたビジネスの儲けの仕組みには共通性がある。ヤマト運輸の宅急便事業も、外食業界など異業種からのヒントを得て誕生した事業である。
(文 新道正雄  講師加筆)

講演中、「戦略実施に向けて(カリスマ性があれば・・・)」で紹介された、小倉昌男氏の「経営学」が興味深かった。
深刻な経営危機に直面していたヤマト運輸において、価格の厳しい大口顧客から小口宅急便に、全役員の反対を押し切り経営路線を変更した二代目社長・小倉昌男氏の決断力、カリスマ性は素晴らしい。コストがかかる個人相手の輸送はリスクが高く不可能というのが業界の常識だったが、郵便局の小荷物窓口で列をなす光景を見て、一軒がたまに出す荷物ではなく、地域全体として C to C の物量をとらえビジネスを成り立たせるマクロ的視野での慧眼、更に、当時の運輸省の規制行政に風穴を開け全国津々浦々にネットワークを張り巡らせた不屈の精神力はさすがに大経営者であると感じた。
(文 木口久喜)

 

講演中の吉村教授

講演に聴き入る出席者

吉村教授へ記念品の贈呈

全員で院歌斉唱。吉村教授の今後益々のご活躍を祈念しエールを送る。

 

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