第91回技術交流会のご報告

■ 開催日時:2017  9  30 日(土)13:3016:00
■ 開催場所:百周年記念会館 3  1,2 会議室

■ 講 演:
講演1:「氷に隠れた電磁気学」  13:30~14:40           (質疑応答 10 分を含む)
講 師:学習院大学 理学部教物理学科 准教授  宇田川  将文 先生
講演要旨(予稿より)物質の三態を象徴する水の相図において、氷は固相に対応する。しかしながら厳 密には、氷は原子が規則正しく配列する結晶という意味での固体ではない。氷結晶中の水素 原子はアイスルールと呼ばれる条件をみたしつつ、全体として乱れた状態にある。最近、こ の氷の構造を模した磁性体: スピンアイスが見出され、注目を集めている。興味深いことに、 スピンアイスの物性は一種の電磁気学を用いて記述されるが、この電磁気学では電荷に加え て「磁荷」が登場する。また、時にプラスとマイナスのチャージの間には斥力が働く。磁石 の氷に現れる、この不思議な電磁気学の世界を、量子力学の効果についても触れつつ、紹介 したい。
講師略歴: 2002 年 東京大学理学部物理学科卒業
 2006 年 東京大学理学系研究科物理学専攻博士課程中退
 2006 年 東京大学大学院工学系研究科 助手
 2007 年 東京大学理学系研究科論文博士(理学博士)
 2007 年 東京大学大学院工学系研究科 助教
 2011 年 Max Planck 研究所(MPI PKS)客員研究員
 2015 年 学習院大学理学部物理学科 准教授              現在に至る

        

講演2:「国内外の化学物質管理の最新状況と対応         
     ―新規開発、労働安全における化学物質のリスク管理の必要性ー                             14:50~16:00  (質疑応答10 分を含む)
講師:    テクノヒル(株)代表取締役 鈴木 一行  氏     (1980 年化学科卒業)
講演要旨(予稿より)日本の製造業で第2位の規模を誇る化学産業で産出される数多くの化学物質の中 には、環境や人に対して有害性、危険性を持つものもある。このような化学物質に対するリ スク管理について、国内外での動向に目を向けてみる。欧州では 2008 年から REACH 規則に より、他の各国も SAICAM2020 を共同目標とし、規制強化に乗り出している。国内において は、2014 年に労働安全衛生法が大幅に改正され、化学物質のリスクアセスメント(調査) の対象が拡大した。この動きは世界の化学物質管理の流れに連動している。簡単に言うと、 数多くの化学物質をリストによって規制するのではなく、予防原則に基づく取り組みを促進 しようというものである。これまで労働安全の対象は工場だけであったが、これからは大学、 研究者も化学物質の有害性、危険性を予想し、自分と社会の安全安心のため、化学物質管理 規制をよく理解したうえで新規開発を進めていくことが必要となるであろう。
講師紹介:1980 年  学習院大学理学部化学科  卒
 1980 年 長瀬産業株式会社入社 
  (化学品事業部、染料事業部、医療システム部、ヘルスケア事業部、色材事業部等)
   化学品の国内外取引、臨床検査、放射線測定等を担当
 1983 年 Nagase (Europa) GmbH ドイツ      ~1988 年(化学物質規制担当)
 2005 年 12 月     長瀬産業を退社(会社設立のため)
 2006 年 2月 8日              テクノヒル株式会社設立(大阪)
  ・化学物質管理および化学品関連のコンサルタント業務 
  ・(社)産業環境管理協会・化学物質管理情報センターの大阪セミナー運営委託
  ・放射線測定器 Mirion 社総代理店
 2007 年(社)産業環境管理協会に REACH 登録支援センター開設(5 月)
 2008 年海外
    (台湾、中国、韓国、米国等)の化学物質に関する規制対応を日本の化学産業に
提供  
 2016 年 厚生労働省の受託事業展開
  ・職場における化学物質のリスク評価推進事業
  ・ラベル・SDS・活用促進事業
  ・ナノマテリアル安全対策調査事業

        

■ 懇親会:16:15~18:15
 場 所:シェフズベーカリー(CHEF’S BAKERY)トラッド目白(旧コマース跡)1階 

    

以  上 

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